春の途端

とりとめもなし、思考や事象や日常について

本読む

ある閉ざされた雪の山荘で

bookclub.kodansha.co.jp を、読んだ。 今ちょうど映画が公開されている作品。私もまず映画を観てから、本を読んだ。絶対これの原作面白いだろうなと思って……。映画も健闘していた方だとは思うし、これまでに観てきた、原作が蔑ろにされた実写化と比べるまで…

気ままに、本のお話

自分の記事のカテゴリー分けを見ていて、「読書」が思っていたよりずっと少なく驚いた。 それほど量を読める人間じゃないけれど、にしても分かりやすく言語化するのを怠けている。 ので、今日は最近読んだ、読んでいる本のお話。 ●菊千代抄(山本周五郎) 青…

2022年:本と美術館と様々、様々

今年の好きなものの話をしたい。 2022年も趣味にたくさ〜ん興じて、たくさん蓄えることができた。心の充実度はとても! 幾つかお話していきたいと思う。 ●オスカー・ワイルド『サロメ』(平野啓一郎訳,光文社古典新訳文庫) 間違いなく今年のベストに挙げた…

ブラームスはお好き

www.shinchosha.co.jp (フランソワーズ・サガン『ブラームスはお好き』朝吹登水子訳、新潮文庫) を読んだ。 サガンをこれまで、デビュー作『悲しみよ こんにちは』2作目『ある微笑』の順に読んできた。読むたび、“好き”が更新されていく。その作品のいずれ…

倚りかからず

www.chikumashobo.co.jp (茨木のり子『倚りかからず』ちくま文庫) を、読んだ。 眠る前に二、三読んでいたのを、朝の電車の中ですべて読んだ。あっという間に言葉は追えて、けれどその沁み込みはじっくりだったように思う。何度も繰り返し同じ部分を味わう…

久米の話

久米正雄を幾つか読んだ。今日は短編集を注文してきた。いま借りている本を手元に置こう、と思って。(数日前、図書館に行った) harunototan.hatenablog.com 久米正雄の話はここで少ししている。 『破船』を国会図書館のデジタルデータで少し読んだときから…

ヌードモデル

(山口つばさ『山口つばさ短編集 ヌードモデル』講談社) 今日8月23日に発売、早速買ってきて読んだ。作者の別の作品『ブルーピリオド』が好きだったから短編集の告知も聞いてはいたけれど、手に入れるかどうかは迷っていて。だから夜中に試し読みをして買う…

きらきらひかる

(江國香織『きらきらひかる』新潮文庫) を、読んだ。 江國香織は最近ふと好きになって、それには『神様のボート』を読んだことが大きいと思う。母娘がたった二人、どの土地にも根付かず、いつか会えるパパを待って暮らしていく数年の話。 エアコンのない中…